【開催レポート】ITC京都生成AI勉強会_WEB/SNS研究会 11月例会

 

11/2(日)ITC京都生成AI勉強会_WEB/SNS研究会 10月例会を開催しました。

今回も20名を超える多数の方にご参加いただきました。

前半は、ITC京都理事の山口さんに「中小企業のDX/ITにおける生成AI活用の実態と課題」をテーマに、ご自身の活動と現場での具体的な事例を共有いただきました。

 

生成AIの活用事例

中小企業の現場で実際に行われている生成AIの活用例として、次のような取り組みが紹介されました。

  1. 需要予測・在庫管理の効率化
     AIを活用して在庫の偏りや発注ミスを防止し、現場判断を支援。

  2. マニュアル作成の自動化
     現場スタッフの説明内容をAIが自動で文章化し、マニュアル整備を効率化。

  3. 品質管理の改善支援
     AIが品質チェック項目を見直し、改善活動を再活性化。

  4. 業務自動化(VBAなどの生成)
     生成AIによるスクリプト作成で、日常業務の効率化を実現。

これらの事例は、「小さく始めて成果を積み重ねる」という現場主導のアプローチとして紹介されました。

現場で見られる課題

一方で、AI導入を進める上では次のような課題も共有されました。

  • 目的の誤解:「AIがモノづくりを代行する」と誤解され、導入を断念する例。

  • 信頼性への不安:「誤った情報を出されると困る」という現場文化の壁。

  • データ不足:AI活用の前提となる定量データ・記録が不足。

  • 変革への抵抗:「うちは特殊だから」と外部事例を取り入れにくい風土。

課題解決へのアプローチ

こうした課題に対し、参加者と意見交換しました。

 

  • 知識共有の仕組み化:個人利用から法人契約への切り替えにより、AIナレッジを社内に蓄積。

  • 自動化の徹底:生成AIで作成したプログラムを使い、標準業務を自動化して信頼性を高める。

  • データ文化の定着:まずはスプレッドシートなどを使い、日常業務データを記録・蓄積する意識づけから始める。

後半ワークショップ:新しいAIツールの紹介

後半は、積さんから最新のAIツール群が紹介されました。

  • データ統合プラットフォーム
     「Genspark Hub」や「Fello LiveDoc」など、社内資料やURLを読み込み、AIに質問・要約・分析をさせるツール。
     複数の文書を横断的に扱えるため、社内データの活用範囲を大きく広げます。

  • AIブラウザーの進化
     「Atlas」「Genspark Browser」など、Web上の情報収集・メール返信・SNS投稿を自動で代行できるAIエージェント搭載ブラウザーが登場。
     特にOpenAIの「Atlas」はエージェント機能が非常に強力で、業務効率化が大きく期待できそうです。