中小企業の時代 / 玉垣 勲

★IT革命の進展
 ある識者は、IT革命は少なくとも21世紀前半の30~50年にわたる文明史的事件であると言っています。このIT革命の原動力はマイクロプロセッサーとインターネットです。大量生産できるマイクロプロセッサーによってコンピュータの価格は下がり続けています。パソコンなど(ゲーム機や携帯電話など)を手にすることで、私たち一般人でもプロ並に複雑高度な情報編集を行えるようになりました。
 さらに情報機器を自在に繋いで交信できるようにしたのがインターネットです。
メーカーが違う機種の間では簡単には交信できないというコンピュータ業界の常識は打ち破られ、TCP/IP(Transmission Control Protocol/InternetProtocol)という標準的交信によっていくらでも情報の交換ができるようになりました。一般の人々が情報をもつとは、「力」つまりある種「権力」をもつということです。大組織に対抗して、個人が自由に意見を発信できるのです。

★間もなく到来・中小企業の時代
 IT革命は、企業の生産効率を高めるのみならず、「中小企業が大企業と対等の立場で取引できる」可能性がでてきました。IT革命によって、パソコンとインターネットのウエブ・プラウザ(ホームページ閲覧ソフト)さえあればホームページをアクセスする標準的な手順で、企業規模によらずどこの企業とも取引できることになります。もはや大企業の常に下請けとして注文に応じる必要はないのです。
 インターネットのウエブ上で展開される「eマーケットプレイス」で出会って互いに条件さえ合えば、企業規模にかかわらず取引が成立するからです。eマーケットプレイスとは、「電子市場」(インターネット上で電子商取引を行うためのホームページ)のことで、B2B(企業同士),B2C(企業と消費者の電子商取引)C2C(消費者同士がオークションなどのeマーケットプレイスでの取引)があります。
いずれにしてもそれぞれの企業が、他の取引企業や消費者とインターネットを介して対等にビジネスを展開していくことになるのです。

★ASPサービスの利用
 もとより前記ビジネス展開のためには、企業の内部業務さらには外部業務をIT化しなくてはなりません。そのツールとしてERP(Enterprise ResourcePlanning)、SCM(Supply Chain Management)があります。
 さらに最近話題になっているのがASP(Application Service Provider)です。
これは、インターネット経由でソフトのレンタルをうけ、契約期間中はソフトの保守運用を任せておくことができるので、人材不足の中小企業には好都合なしろものです。
 このASPとの関連でIDC(Internet Data Center)サービスがあります。私たちがパソコンでインターネットに接続するとき、普通サーバとよばれるコンピュータに連結され、そこでのアドレス変換などインターネットの基幹的処理が施されます。このサーバの購入・保守・運用もかなりの負担です。そこで企業にサーバを貸し出したり、サーバを預かって運用したりするのがIDCです。
 このASPやIDCによって、資金力の乏しい中小企業もインターネット取引に自在に参加できるようになります。いかがでしょうか。ASPサービスの導入をお考えになっては。
 この件のご相談には、どうか「ITC京都」をご利用下さい。


■執筆者プロフィール

玉垣 勲
60歳(血液型・A型)星座・天秤座)
サラリーマン35年(信用金庫)後、自営へ転進、人生後半が人生本番とはりき
っています。会社員時代の職務経験・人脈、過去に取得の資格を生かして、地域
社会、地元企業、ご家庭のIT化に尽力します。
http://kigaru.gaiax.com/home/isa3915963