前回のウルトラセブンに続きテレビヒーローの話題で恐縮ですが、2001年1月から1年間放映された、仮面ライダークウガというヒーローが話題を集めました。通常この手のテレビは子供向けなのですが、なぜか大人も見入ってしまうほど洗練されたストーリーでした。
この仮面ライダークウガは、いくつかの変身モードを持っています。ドランゴンフォームは動作が俊敏になるフォームです。タイタンフォームは力と防御力が向上するフォームです。そして、ペガサスフォームは視聴覚力が飛躍的に向上するモードです。つまり、ペガサスフォームは普通の人間よりも目や耳の感度が飛躍的に上がるのです。ペガサスフォームに超変身したクウガは、目に見えない敵をわずかな音やかすかな影で見つけ出し、自慢のペガサスボーガンで攻撃します。
そのクウガもはじめてペガサスフォームに変身したときは、その飛躍的に向上した視聴覚能力にとまどい十分な力が発揮できませんでした。しかし、敵との戦いを続けていくうちにペガサスフォームの能力を使いこなせるようになってきたクウガは、空飛ぶ怪人や姿を消してしまう怪人も倒してしまうのです。
視聴覚能力の飛躍的な向上は、インターネット社会における情報の入力と同じです。ブロードバンドの進展やユビキタス化は、いままでよりも数十倍・数百倍の情報入力を可能とします。
最初はその情報量の多さに驚くかもしれませんが、いつまでも驚いていいたのではせっかくのビジネスチャンスを逸するでしょう。入力された情報を適切にかつタイムリーに処理できる情報システムを早期に構築し、情報を有効に活用する仕組みを作らなければなりません。
企業の情報システムには取引先や顧客など外部との情報交換をする外部システムと、その情報を上手く活用する内部システムとがあります。前者はWebを活用したアンケートサイトやEC(電子商取引)サイト、電子メールでの情報交換などです。後者は、生産管理や販売管理などのいわゆる基幹システムです。外部の情報(顧客ニーズや、受注情報など)をうまく取り込み、すばやく内部システムに反映させることが重要となります。
ちなみに、仮面ライダークウガは最後には最強のフォームである「アルティメイトフォーム」に変身し最強の敵と戦い勝利します。
21世紀のネットワーク社会で勝利をおさめる為には、外部システムと内部システムを上手く組み合せた「アルティメイト情報システム」の構築が必要ではないでしょうか。
■執筆者プロフィール
坂田岳史(Takeshi Sakata)
有限会社ダイコンサルティング代表取締役。
中小企業診断士、ITコーディネータ
コンピュータの裏の裏まで知り尽くした異色の経営ITコンサルタント。
大阪府/大阪市中小企業支援センター「経営・技術アドバイザー」
財団法人京都産業21「経営情報アドバイザー」
中小企業総合事業団「IT推進化アドバイザー」など公職多数
http://www.daiconn.co.jp