このメールはITC京都が発行していますが、ITコーディネータ(ITC)になるには、試験に合格することと15日間の研修を受けることが必要です。研修はある企業にITCとして入り、経営革新を進めていくという想定のケースで演習します。ある中堅・中小企業の社長が、「5年で売り上げ倍増」といったような目標を掲げ、それを実現するために経営革新の戦略企画書や情報企画書を作成し、システムの導入を図るという筋書きです。「5年で売上倍増」するには今までの延長線上の発想、解決策では実現するのは難しいので、ITCという外部の力を借りて経営革新をします。
ITCはこの研修を受けてITCの標準的なプロセス(解決手法)を身に着けます。この研修により身に着けた標準手法をそのまま使うのではなく、実際の仕事では、各会社にあったようにそれをアレンジしたり、自分独自の方法を付加したりして、コーディネートを行います。
ITCプロセスで強調されていることに1つに顧客満足があります。お客さんが満足してくれないと売り上げも上がりません。お客さんに満足してもらうためには、何をすればよいかという視点で考えます。そのためには、社内の業務プロセスを変えることも必要でしょうし、人材の育成も必要でしょう。そして、顧客満足を実現するための1つとしてIT活用を考えます。ITCはこの視点を持って、経営とITの橋渡しを行っています。
■執筆者プロフィール
洲崎章弘(すざき あきひろ)
洲崎鋳工株式会社 取締役
中小企業診断士、ITコーディネータ、ITCインストラクタ
http://www.suzaki.co.jp
ハードディスク完全消去ソフト「ピーマン」、CD-ROM駆動ファイルサーバー「だ
いこん」などの野菜ソフトシリーズを開発販売している「有限会社キララ21」
の取締役を兼務。
http://vegetable.21jp.com