事業の形態を見る視点/下山 弘一

ITコーディネータという目線で経営を見つめはじめて、かれこれ二年が経と
うとしています。
「不況」という文字を吹き飛ばそうと、日夜寝る間も惜しんで頑張っておられる
経営者の少しでもお力になればと「ITと経営の二刀流」を目指し勉強の毎日で
す。

 このメルマガのタイトルにもあるとおり、ITコーディネータのスローガンは
「経営革新(新たな取り組みによる経営の向上)により自社の業績をアップして
もらうこと」です。その手段としてITをうまく活用してして頂きたいと考える
のです。
                               
 これまでに経営者研修会や専門家派遣事業などの活動に参加してきました。そ
の中で実感させられることがあります。
「経営革新⇒業績アップ」になかなか結びつかない、結びつける糸口が見つから
無いということです。IT導入に目が向きすぎるあまり、肝心のどうしたら利益
が上がるかというところが、学校で教わる経営学の答えの如く、さらっと流れて
しまっているのです。

 商売にはお得意様の顔を見て接し、そして可愛いがられるために努力する面と
ストイックに生産体制や業務を管理する面があります。
いくら管理するところに力を注いでも売上に貢献できるところは僅かです。いま
まで一生懸命もの作りを行ってこられた経営者ほど「製造コストを下げて利益を
出す=管理効率化で利益が出る」を同義語と錯覚されてしまいがちであるように
思います。赤字になっている、業績が悪いといった会社にとって、まずやらなけ
ればいけないのは売上を上げることです。

 いかにして売上を上げるのか。お得意様に今まで以上にたくさん買ってもらう
のか、別のお客を探すのか、付加価値のある商品(製品)を買ってもらうように
するのか。自社の事業の形態をよく理解して戦略を練る必要があります。
 事業の形態を見る視点を製造業・卸売業・小売業にかかわらず、もっとシンプ
ルに「見込事業」と「受注事業」に分けてみることで自社の強みと弱みが鮮明に
わかることがあります、簡単にご紹介しますので参考にしてください。

《見込事業の特質》
  1.不安定…危険性・冒険性が高く水商売的
  2.不特定多数のお客様が相手
  3.商品を売っている…商品の良し悪しで繁栄が決まる
  4.商品の売価と生産数量を自分で決められる
  5.事業の成長拡大は、新商品開発
  6.狩猟型で感性を要する
  7.販売方法が多岐…店頭販売・訪問販売・展示販売
  8.一般的に変動費が大、固定費が小。
  9.倒産は売れないのが主要因
 ◆不安定で何時もハラハラしながらの経営をしなければならない。

《受注事業の特質》
  1.利幅が少なく、コツコツやらなければならない
  2.特定少数のお客様が相手
  3.形のある商品を売っているのではない…技術力・企画力・納期・サービ
       ス・人間関係
  4.商品の売価と生産数量は、お客様の主導権・世間相場で決められ、自社
       に無い
  5.事業の成長拡大は、新規お客様開拓
  6.農耕型で勤勉であること…薄利の積み重ね
  7.販売方法は、注文をとる営業スタイルが原則
  8.一般的に固定費が大、変動費が小
  9.倒産は、お客様に裏切られるのが主因
 ◆基本的に儲からない事業…お客様が事業の興亡を支配している
                     (出典:牟田学 社長業)


■執筆者プロフィール

 下山 弘一(しもやま ひろかず)
  税理士、ITコーディネータ、システムアドミニストレータ
  京都市中京区西ノ京南上合町35シンフォニー太子道8F
 URL:http://www.e-komon.jp  E-mail:support@e-komon.jp
 経営戦略から情報化の相談まで中小企業のいい顧問でありたい
  ◆執筆参画してます◆
  ~新電卓3 パソコンがコンサルティング~経営計画・予算管理編
   http://www.9-ten.co.jp/index.php?page=./bookdata/504.html

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