情報システム導入効果の評価/八百幸 孝昌

読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。
昨年も、多くの方々にご愛読頂きまして、誠にありがとうございました。
本年も、皆様に有効な話題をご提供できる様努力致しますので、引き続きご愛読
頂けます様、何卒よろしくお願い申し上げます。

さて今回は「情報システム導入効果の評価」について、簡単にご紹介させて頂き
ます。

1.情報システム導入効果の評価の必要性
 情報システムは、今や企業の経営資源の重要要素と言われています。
限られた予算で投資をして構築した企業の方からすると、この情報システムの成
功の是非は死活問題と言って良いと思います。
そのためにも情報システム導入の投資に対する導入効果を常に考えて、導入の是
非を検討する必要があります。
しかしながら、私がこれまでお手伝いさせて頂いた事例からみますと、以下の様
な状況がほとんどです。
 投資については、ベンダー等からの具体的見積として定量的に把握できる。
 これに対しての導入効果については、ベンダーの提案書等に記述されているの
 は定性的表現が多く公正な比較ができない。
 例えば導入効果としては、1.在庫が削減できる。2.お客様への製品納期短
縮や納期遵守率が向上できる。などといった表現をしているのが一般的ですが、
これらの導入効果をできる限り利益がいくら増加するのか定量化し投資と比較す
ることが必要と思います。
ベンダーに定量化の表現を求めると保証させられる事を危惧するため、決して提
示はしてもらえないでしょうが、やはり仮説でも良いので自社内で算出されては
いかがでしょうか。

2.導入効果算出例
 私見ですが、先ほどの導入効果の例で言えば以下の様になりますが、あくまで
も自社なりの算出基準で計算されるのが必要です。
 (1)在庫削減→平均○○%の削減=約□□円のキャシュ増加
       +滞留在庫による在庫リスク・保管コスト削減:
          約○○%=約□□円の利益増加
 (2)納期遵守率向上→期待値約○○%の売上増加
          =平均利益率△△%で約□□円の利益増加
 しかし、業務の効率化や企業内情報の一元管理等の表面的な対応では大きな利
益は期待できなくなってきており、やはり業務のプロセス改革に加え、企業風土
から改革をしていかないといけません。そのためには、社員の再教育や評価制度
の変更等から改革していく必要があります。

3.最近の効果評価手法について
 最近の評価手法として、バランス・スコア・カード(BSC)があります。こ
の手法は、財務・顧客・内部プロセス・学習と成長と言う4つの視点で評価する
ものです。情報システムの導入効果も、この4つの視点から評価していくことが
できると思いますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
 尚、導入効果の評価は導入時点だけではなく、導入後も継続して評価し情報シ
ステムの改善に努める必要があります。いずれにしても皆様が情報システムを導
入し有効活用されて、競争優位を得て事業を展開・拡大される事をお祈りしてお
ります。


■執筆者プロフィール

八百幸 孝昌(ヤオコウ タカマサ)
経営士、中小企業診断士、ITコーディネータ、ISMS主任審査員
e-mail:HQF00013@nifty.ne.jp

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