ネットワーク時代の著作権について/松田 幸之助

 5月にP2P型ファイル交換ソフトWinnyの開発者である東大助手が著作
権侵害ほう助罪で逮捕・起訴された。Winnyとは、インターネットに接続し
た不特定多数の利用者同士が文書・音楽・映像などのファイルを共有することを
可能とするソフトである。
このWinnyを利用してゲームソフトをインターネットで交換していた人は、
著作権を侵害していたとして起訴され有罪とされている。他者が作ったゲームソ
フトを著作者・著作権者に無断でコピー(複製)し、利用したことが著作権法に
違反しているのである。

 著作権法では、複製(コピー)は著作物を個人的に使う場合には権利者(著作
者・著作権者)の許諾を必要としないと規定されている。
個人的利用のために、書籍の一部をコピーすること、音楽放送を録音すること、
テレビドラマなどを録画すること、またインターネットでフリーウェア・シェア
ウェア等をダウンロードすることなどは著作権法違反とはならない。
私的利用のための複製とは、広く解釈しても家庭内やごく少数の友人間など限ら
れた範囲内で使うために複製する場合である。したがって、会社や団体で複製物
を使うことは著作権の侵害になります。意識している人は少ないが、ケータイの
着メロなどは、著作権者にその使用料を払っているのである。また、デジタル記
録媒体であるDVDレコーダー、MD、CDRW、DVD-RAMなどは、その
機器の購入時に一定の補償金を支払って、その利用権を得ているのである。
最近の音楽CDや映画・映像DVDには、コピープロテクションが施されている
が、これは著作権保護の技術である。このプロテクションの回避装置を用いての
複製は、たとえ私的使用を目的としたものでも違法です。
 また、違法な海賊版ソフトを使用することも著作権法に反します。
他人の著作物は著作者・著作権者の許諾なしに利用してはならないとされている
が、国や地方公共団体などが作成する法律・条例や広報資料・調査統計資料など
の転載は認められている。他に、公表された著作物や著作隣接物を自分の著作物
に引用して利用することは出所を明示することを条件として許されている。(32
条,48条,102条)
他人のホームページの文章や画像を無断で自分のホームページに転載してはいけ
ない。また、メールで送られてきた写真なども、当人の了解なしに公表すること
は違法である。

 ネットワーク時代となって、インターネットを利用すれば、簡単に他人の著作
物をコピーできるし、同様に自分の著作物をたやすくホームページ上に載せられ
るようになった。このことは、著作権を侵害しやすくなったと同時に、侵害され
やすい時代になったことを意味している。インターネットは便利な道具ではある
が、利用に際して負うべき責任も重大である。

 著作権に留意して活用していきたいものである。


■執筆者プロフィール

松田 幸之助(まつだ こうのすけ)
 中小企業診断士、行政書士、宅地建物取引主任等
 e-mail:matuda100@triton.ocn.ne.jp

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