不況なんかに負けないために描く 『未来のスケッチ』/源田 道雄

あなたも仲間たちと  『未来のスケッチ』を描きませんか
そのために必要なのは 『やる気!! 元気!! 勇気!!』 だけです。

■栄光からの脱出
 トヨタのリコール問題が世界中を駆け巡り続けていますが、その最中、トヨタの社長が今後の経営方針を語る中で、ダーウィンの「進化論」の一文を引用しています。

  『もっと強い者や、もっと大きいものが生き残るのではない。
      変化に対応できるものだけが生き残るのだ。  』 

  つまり、成功の呪縛から抜け出し、持続的な成長を続けるには、柔軟性を持って環境変化に対応していくしかないことを、世界的な企業のリーダーでさえ、認めざるをえない時代になってきたのです。

■経営者が絶対言ってはならない 『5つの言い訳』
 今の不況に負けないに、あなたの会社には何が必要なのでしょうか? 

 しかし この質問に答える前にこんな言い訳を思い浮かべていませんか?
 1、景気や政策が悪い   2、ロケーションが悪い
 3、大企業、大型店が悪い 4、業種や業績が悪い 5、規模が小さい

 このような言い訳は、居酒屋で酒と共に飲み流してしまうものであって、これで不況から抜け出せることにはならないことは、頭では理解されているはずです?!

 では、本当に不況から脱出できる妙案なぞ、存在するのでしょうか?
 そんなものあるわけがない・・・と思っておられませんか?

■会社が果たすべき使命と責任 『正しい決断』
 不況とは、世の中に大きなの変化の波が来ていることであって、サーファーのように波の変化を読んで、波を乗りこなしていくのか、それとも海中をもがき続けるのかは、経営者の「能力」と「決断力」次第です。

 あなたの会社が海中に没しないためには、経営理念の原点に立ち戻り、時代の変化を読み取り、「正しい決断」をするか否かということが、浮沈の鍵となります。

 つまり、経営者にとって決断するということは、「その決断が正しいか、正しくないか」ということであり、「儲かるか、儲からないか」「他社に勝つか、負けるか」ということではありません。

 また、会社にとって大切な目的は、事業を継続することであり、業績を上げることはその手段に過ぎません。経営者は「正しい決断」によって、社員と家族、外注先、顧客、地域、株主に「幸せと豊かさ」をもたらさなければならない、「使命と責任」があるのです。

 しかも、この決断が誰かの犠牲の上に成り立つものであっては、絶対ならないのです。

■日本で一番大切にしたい会社
 もうこの本をご存知でしょうか?
  「日本で一番大切にしたい会社」 坂本 光司 著  あさ出版 

 この本の中では、数十年と成長を継続されている会社や、障害者の雇用比率が7割でも適正な利益を上げ続けている会社など、不況の中でも信念をもって、事業と社会への貢献の両立を継続され、地域の人々が大切にしたくなる中小企業の姿が描写されています。

 その会社で共通しているのは、無理な成長戦略をとらず、人財を育て、地域社会の信頼を、年輪の如く刻み続けるというものでした。

■「未来のスケッチ」が生んだ 旭山動物園の奇跡
 「経営で大切なことは旭山動物園にぜんぶある 未来のスケッチ」  遠藤 功  著  あさ出版 

 旭山動物園の奇跡をレポートしたこの本では、僅か20名ほどの職員が危機に瀕した動物園を再生するために、前向きで、明るく、正直な想いをみんなで描いた14枚の「未来のスケッチ」が、年間300万の来場者に感動を生んだ事実が描かれています。

 不況の出口は混沌としています、しかし、そんな今だからこそ、経営者と社員が志を一つにして、不況立ち向かっていくことが求められます。それにはまず、会社の理念を蘇らせることを、現場から始めることなのです。

 お尋ねします
  あなたの会社の理念は 朝礼のときだけの念仏になっていませんか?


■執筆者プロフィール

源田 道雄 ( ITコンサルタント )
  e-mail m_genda@nifty.com
   URL       「1分間で視える仕事術」
           http://homepage3.nifty.com/station-i/