電子bookリーダの勧め/宗平 順己

iPadが日本でも発売されて間もなく半年になろうとしています。読者の中でも多くの方が購入されたのではないかと思います。
 私も購入を考えたのですが、別の選択肢を選びました。それが電子Bookリーダです。皆さんがiPadを購入しようと考えられた目的は何だったのでしょう?私の場合は、ダウンロードしたPDFの資料を電車の中で読みたいということでした。
5月の連休明けに米国に出張する機会があり、空いている時間を探してAppleストアに行き、あこがれのiPadを持ってみました。が、重い。とうてい電車の中で立って持っていられる重さではなかったのです。
 その結果もう一つの選択肢であった電子Bookを購入した次第です。さて、電子Bookの特徴を以下に示します。

1、画面にE Inkという電子ペーパを使っている。
 電子ペーパは液晶ディスプレイと違って、書き換え時のみ電力を消費するのでバッテリーが長持ちするだけでなく、目にとても優しい。紙といっしょなので明るい日の下で読むことができる。

2、軽い
 本の代わりになることを目指しているので、電車の中で立って読んでも苦痛ではありません。もちろんベッドで寝そべって読むこともできます。

3、字の大きさを変えることができる
 iPadは画面を大きくするので、縦横スクロールが必要ですが、電子Bookはフォントサイズを変えます。スクロールするのではなくページを送ることで読んでいきます。当然、ページ数は増えるのですが、元のページは別途表示されています。
レイアウトは変わるのですが、文庫本などレイアウトがもともと意味を持たない本も多いわけですから、影響は小さいです。
 電子Bookを使って本当に良かったと感じたのはこの点です。年のせいか小さい字が読みづらくなっているので、本を読む速度が格段にあがりました。

 残念ながら日本では電子Bookコンテンツが少ないのですが、Barnes & NobleやAmazonという2大巨頭のサイトに行くと大変な量の書籍がダウンロードできます。
 Barnes & Nobleが出しているのがAndroidベースのnook、Amazonが出しているのが独自仕様のKindle(こちらは日本でも購入できます)です。両方とも無線LANと3Gネットワークに接続できるのですが、iPadと違って3G接続の通信料は要りません。最も大きな違いは、電子Bookのフォーマットです。nookはEPUBという電子書籍の共通フォーマットを採用していますが、Kindleは独自仕様です。
私は結局nookを選びました。

 さて、以上を通じてお伝えしたかったことは、IT機器やシステムを導入する際には、「目的」を明確にすることがとても大切だということです。既にiPadが単なるデジカメのPhotoプレイヤーになってしまった人も多いと思います。良い教訓として、自社のシステム導入時に同じことを繰り返さないように気をつけて下さい。


■執筆者プロフィール

氏 名 宗平 順己(むねひら としみ)
所 属 株式会社オージス総研 執行役員 技術部長
資 格 ITコーディネータ、公認システム監査人

専門分野
・SOA
・BSC(Balanced Scorecard)
・IT投資マネジメント
・ビジネスモデリング
・IT統制