東日本大震災の影響を考える/間宮 達二

 日本経済全体に大きな影響を及ぼしました東日本大震災から、早2ヶ月を経ま
したが、震災はまだ進行形であり、その収束の気配を見せていません。しかし、
政府の対応について言い出してみてもきりがありませんし、今現在「やれること
をやっていく」、「できることは全部やる」という姿勢で経済活動をきちんと頑張
っていくことが、小さくとも日本経済を停滞させず復興へ進める原動力にならな
いかという想いで毎日を過ごしています。
 震災が関西の中小企業に与える影響については正直予測がつきませんが、企業
を取り巻くマクロ環境の大きな変化が起こったことを認識し、常に最新情報を収
集、適切な判断を下すことが私達にとって重要となっています。そこで、今回は
環境認識についての論点についてまとめました。

1 被災地の復旧・復興
  【最良のシナリオ】復旧・復興の復興需要が発生する
  【最悪のシナリオ】財政赤字が続くなかで、復興財源のための所得税・法人
           税等の時限上乗せが実施される
  【中長期的な影響】中長期的に、日本はさらなる財政難に陥る
2 電力問題
  【最良のシナリオ】計画停電が回避される
  【最悪のシナリオ】来年以降も電力使用制限による消費低迷、製造効率のダ
           ウンが継続する
  【中長期的な影響】原発政策見直しによる、省エネ分野の成長
3 生産設備の被害
  【最良のシナリオ】関東・東北地方の生産力が早期に復旧する
  【最悪のシナリオ】製造拠点の西日本・海外へのシフト
  【中長期的な影響】製造業の空洞化が加速
4 原発事故
  【最良のシナリオ】東京電力のスケジュール通り収束する
  【最悪のシナリオ】被害が拡大、問題が長期化し「日本ブランド」について
           世界的風評被害が出る
5 自粛マインド
  【最良のシナリオ】復興の道筋が見え始め、消費が回復する
【最悪のシナリオ】電力・原発問題が長引き、長期的に消費が低迷する
6 物価
  【最良のシナリオ】復興需要等の影響でデフレ脱却
  【最悪のシナリオ】エネルギー・食品は高騰するが賃金は上がらず、それ以
           外の物価はデフレが強まる
  【中長期的な影響】製造・卸・小売は、デフレ経済のもと、高コストの経営
           環境が継続する
7 不良債権リスク
  【最良のシナリオ】復興需要等の影響で企業の財政状態が好転  
  【最悪のシナリオ】財務状態が危機的な企業に震災の影響が追い討ちし、一
           時的に存続するも不良債権化
  【中長期的な影響】国内金融機関も財務体質が悪化する
8 東京の低迷
  【最良のシナリオ】電力・原発問題・余震が解消し経済が活性化
  【最悪のシナリオ】上記問題が継続し首都圏が麻痺、経済が低迷する
9 輸出環境
  【最良のシナリオ】日本の製造業が早期に復活し、世界的サプライチェーン
           の一翼を継続
  【最悪のシナリオ】日本の低迷から世界は独自のサプライチェーンを構築し、
           日本ブランドは低迷する


■執筆者プロフィール

氏 名 間宮 達二(まみや たつじ)
所 属 ひかりアドバイザーグループ(ひかり経営戦略株式会社)
資 格 ITコーディネータ
お問い合わせ mamiya@hikari-advisor.com
HPアドレス  http://www.hikari-advisor.com
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