日本の農業を考える / 米田 良夫

 『イオンがコメの生産に参入する。まとめて借り上げた農地を意欲のある生産
者に貸す政府の「農地バンク」を活用し、埼玉県羽生市で2015年から栽培を
始める』という記事が日本経済新聞10月7日に掲載された。
 農林水産省の統計調査(平成25年)によると、農業経営体は1,514千経
営体で、前年比3.2%減、経営耕地は、3,585千haであり、0.3%減少
した。耕作放棄地は、141.7千haあり、全耕作面積の3.95%であった。
また、農産物の販売金額ごとの農業経営体数は、100万円未満が57.5%で
あった。経営体の70.5%が農協を通じて販売している。小売金額に占める生
産者の受取価格は44.7%であった。農業所得は190万円である。食料自給
率は、カロリーベースで39%、生産額ベースで68%である。

 現在の日本の農業事情は、家族経営体が減少傾向にあり、農業所得が低く、後
継する人もなく、耕作を放棄するだけでなく、宅地化が進み、食料の自給率が低
いことが現状である。

 筆者は(奈良県在住)、現在、農業の産業化を支援している。特に、大和野菜
を広めたいと活動している。大和野菜の歴史は古く平城京時代に遡る。今までは、
地産地費されてきたため、広く認知されなかった。生産は零細農家が行っていた
ため、市場にも出回ることが少なかった。この機会に関心を持ってもらいたい。

 現状は厳しいが、今後、増々農業の重要性が高まると考えられる。以下、農業
の産業化に取り組む企業を紹介する。

(1)農業総合研究所
 設立は2007年10月。資本金は4,200万円。
 代表者取締役CEOは及川智正氏。従業員数は77名。本社は和歌山市。
 2014年の取扱予測45億円、集荷場45拠点、登録農家は4,500件。
 事業内容
 (i)農産物委託販売システム事業
  小売業へ農産物の直売所設置導入を支援する。スーパー内に直売所をそのま
  ま移設して、『都会の直売所』として販売している。生産地に農作物を集め
  る集荷場を設けて、生産者が日々持ち込む農産物を各契約スーパーの『都会
  の直売所』コーナーに毎日直送、さらに生産者へ売上メール配信や決済代行
  などのサービスを提供している。
 (ii)農産物流通販売事業
  農産物集荷施設活用と、『都会の直売所』を実現するシステムをフランチャ
  イズをしている。
 (iii)農業コンサルティング事業
  ・農業に関する生産や流通、販売を支援している。
  ・ブランドを構築し、農産物から青果売り場までを支援している。
  ・地域の活性化や集客のイベントを支援している。
  ・『都会の農園』は東京都江東区のビルの屋上に農園を貸しだしている。
  http://www.city-farm.jp

(2)オイシックス株式会社
 設立は2000年6月。資本金は8億4579万0800円。
 代表取締役社長は高島宏氏。本社は東京都品川区。従業員数は179名。
 事業内容
 当社は、インターネットなどを通じた一般消費者への特別栽培農産物や、無添
 加加工食品などの食品・食材を販売している。
 (i)Oisix.com定期宅配型EC・・定期的に商品を届けるサービス。野菜、日配品、
  肉・魚、水、野菜ジュースなど。
 (ii)Oisix.com都度購入・・食品をその都度利用できるサービス。フルーツや
  カニなどを産地から自宅へ直接届ける。
 (iii)Oisix香港・・香港在住の香港人、日本人の個人の顧客を対象に日本の食
  品などを届ける。
 (iv)店舗事業・・東京都内の百貨店・ショッピングセンターにテナントとして
  2店舗を出店している。
 (v)店舗宅配事業・・街の牛乳屋さんと提携し、牛乳と一緒に食品を届ける。
 (vi)ノベルティや商品同梱広告など法人向けサービスを行っている。
  全国の契約生産者から、旬の野菜を中心に通年で少なくとも300品目程度
  の野菜を届けている。通年野菜のうち、地域の変更でも対応できない場合、
  ハウス栽培からも仕入れることがある。
  http://www.oisix.co.jp/
 
(3)ドクター・オブ・ジ・アース株式会社
 設立は2007年4月。資本金は600万円。代表取締役社長は河村 賢造氏。
 住所は大阪府東大阪市。従業員数は5名。
 事業内容
 (i)青果小売・・野菜ソムリエの店「のら」千里中央店、野菜ソムリエの店
  「のら」WEB店で青果物を販売している。
 (ii青果卸売・・野菜ソムリエの店「のら」AIR事業部で、飲食店への青果
   物卸売事業を行っている。
  ・全国の生産者と取り引きでき、青果物の種類も豊富である。その時の旬を
   迎えている産地から野菜を仕入れることができる。
  ・必要なものを必要な数だけ注文できる。1個だけの注文も可能である。
  ・青果物に関する情報をシステム上で確認できる。
 (iii)その他・農業コンサルティング、青果物イベント開催、産地ツアーなど。
  http://www.dr-earth.co.jp/

(4)らでぃっしゅぼーや株式会社
 創業は1988年5月。資本金は869,219,000円。
 代表取締役社長は国枝俊成氏。
 従業員数は259名、パート・アルバイト171名。
 本社は東京都新宿区。NTTドコモグループ
 事業内容
 (i)有機低農薬野菜および無添加食品等の宅配事業。
  会員制宅配会社として、年間約8,000アイテムの商品を全国約
  106,000世帯に届けている。
  http://corporate.radishbo-ya.co.jp/index.html

 大和野菜のホームページ
  http://www.pref.nara.jp/dd.aspx?menuid=2767

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■執筆者プロフィール

 クリッジナリティー 代表 米田 良夫
 中小企業診断士、ITコーディネータ

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