春に向けて、チームビルディングを考えてみる / 松井 宏次

今年は京都市内でも雪が積もる冬。そんなことを思っているうちに、春もそこまで近づいているようです。陽の光も少しずつその色を変えています。夕陽が赤く見えるのと同じように、太陽の高度が低い冬は、太陽光が通る空気層の距離が長く、波長の短い青が散乱され赤が通りやすい。春が近づき、太陽の高度が高くなると、明るく感じる青い光も届きやすくなる。説明するとそういう

現象ということになります。

とはいえ、そんな説明よりも、寒い冬を越え、次第に暖かい日が増え、草木が芽吹く、そんな移り変りが景色まで明るく感じさせる、そう思ったほうが素直な気がします。

 

さて、今回は、組織やチームづくりということについて、考えてみたいと思います。

 

コミュニケーションの手段として、企業のなかでも電子メールの利用が広がり始めたのは、1990年代半ば頃。社内のネット上で、本来の組織、部署や、上長と部下といった関係とは別に、情報交換や話し合いが行われ始めたことが、あらためて思い起こされます。もちろん、それ以前でも、公式の組織やそこでの関係を離れて、情報交換や相談は、行われていました。ただ、それが、手軽に日常的に行われるようになったのです。

顔を合わせない、文字だけでのコミュニケーションとなるため、無用に激高し合うやりとりが起きて、収拾が大変になることもしばしばでしたが、いっぽうで、ネットの文面に表われて来る本音を適切に捉えることが、組織のチームワークづくりや、迅速な意思決定に繋がることも多くありました。

もっとも、本音と建前は、もともと、人の心のバランスを取るために必要なもののようです。時代は変わり、ネット環境にも順応した私たちは、ネット上でのやりとりでも、充分に建前を守れるようにもなっているようです。

 

効果的な組織づくりや適切な組織としての動きかたを得る取り組みは、チームビルディングと呼ばれますが、それに関連するものとして、タックマンモデルという考えかたが、よく知られています。人の集団は、段階を踏むことで、組織として発達、発展して行くものだという考えかたです。

 

1.形成期 forming stage

 人が集まる。それぞれの考えや、立場は、ばらばらの状態。

2. 混乱期 storming stage

 意見が表明され始めるが、多くの食い違いや対立が発生する。

3. 規範期 norming stage

 ひとびとの考えや行動が一定のまとまりをみせる。ルールができる。

4. 機能期 performing stage

 集団が機能的に動いて、組織としての成果を生むようになる。

5. 散開期 adjourning stage

 役目を終え、終結して行く。

 

機能期が、文字通り、パフォーマンスを最も発揮する段階ですが、チームビルディングの取り組みとしては、これらの段階のなかで、混乱期を、できるだけ早く、しっかりと迎えることが重要です。また、いったん機能期を迎え順調に見える組織であっても、あらためて混乱期が必要となる場合もあります。あいまいに散開期を迎えているときや、組織の目的が変わった場合です。

 

新たに組織をつくるとき、今の組織に不具合があると感じられるとき、経営者やリーダーの皆さんが、組織が段階的に発達するという考えかたに立ち返ることが役立ちます。

 

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■執筆者プロフィール

 

松井 宏次(まつい ひろつぐ)

ITコーディネータ 中小企業診断士 1級カラーコーディネーター

焚き火倶楽部京都 ファウンダー

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